10/7 夕餉
火曜日の昼に来て、二日後の今宵。
家族で切通さんの夜の部を楽しみます。事前に電話で確認をして訪問しました。
到着すると、カウンターの長い方には4人分の席がセットしてあります。我々はL字の短い方の席ですが、3人でもゆったり座れます。
先ずはツマミを頂いて岩の井でやっつけていきます。
画像の手前左から、宮崎赤鶏のタタキに柚子コショ―・すみいかのゲソ・鴨川の鯵、中程に、松輪の〆鯖・バチ鮪の赤身と中トロ、後ろに玉子焼きを付けてくれました。
鶏のタタキは別盛が良いですね。ちょっと盛り付けが混んでいます。
前回も頂きましたが烏賊のゲソには、ほんのりと塩味が付いています。聞きましたところ半殺しで火を入れる際、かなり強めの塩をするとか、下味をわざわざ付けているわけではないとの事。 ちょうどいいんですよ、この塩梅が。お舌味を使わなくても充分味があるのです。旨い。
鯵は目の前で捌いてくれました。まな板にラップを引いて、手際良く三枚におろしてから身を重ねて画像の様に切り付けます。鴨川産で三日目の物とか。内臓を外さずに寝かしておいた物で、この方が旨味が全体に良く回るそうです。旨い。
そして〆鯖。大将曰く「この間のよりも脂のってます」との言葉通り、家内も納得のうまさです。家内は堪らず握りで2貫いただいていました。
また前回に気に成っていた鮪ですが、目鉢鮪であることは当たっていたのですが、冷凍ものでした。大将は勝高の出身で、ブレーンに同級生の鮪卸しの方がいらっしゃるとのことで、鮪には自身が御有りとの事、嬉しいですね。今日はホンマグロ・クロマグロでなければ鮪じゃない!なんて言われる事がありますが、何言っちゃってるんでしょうか? 大体、私の好きなお寿司屋さんはバチ鮪の良い処を知っていて、美味しく食べさせてくれるものです。キハダだって尾長だって、そのおいしさを知っている職人に掛かれば、すべて美味しい鮪なのです。 ひょっとしたら日本人は意外と鮪の美味しさを知らないのかも知れませんね。食べ付けることに寄る自分の舌が勝負ですが、一つ一つを味わうと、それぞれの鮪の味の違いに気付き、楽しめますよ。
さて父は相変わらずなのですが、細巻きを頂きます。しかも切らずに。
私は以前から如何なものか?と思っていたのですが大将は『なつかしいですねー』と、築地での修業時代は結構「棒でくれ」という江戸っ子が居たとか。 そうでしたか、父に問いただすと「助六に聞いた。」とサラリーマンの営業時代に通っていた寿司屋が教えてくれた事を白状しました。大将に促されるまま父は少々気分が良かったようです。棒で食べる事も江戸文化である事を知り、父を誇らしくも思えました。
お新子巻きはつぼ漬けを桂剥きしてから千切りにして、削りたてのかつを節と和えた物を巻きます。余りの旨さに、めずらしく父は2本目を頼んでいました。確かに美味そうだった。
次いで、私は腰古井にチェンジしてツマミを頂いていますと「これどうぞ」となにやら緑に輝く小鉢を私に手渡してくれます。 おっと、アワビ肝じゃないですか。「昨日身しか食べないお客さんが居たので、今夜の自分のツマミにしようかと思っていたんですが、どうぞ..」って、スイマセン。よっぽどの呑み助と思われたようです。もちろん、もう一本、腰古井をおかわりしてきれいにいただきました。
私の〆はマグロ赤身を2貫とかんぴょう巻きを4つ切りで。
画像にありませんが、鮪の赤身旨いですね。仄かに渋みがあって、私の好きな鮪の味わいが詰まっております。そして干瓢巻きは、通常わさびをかましてもらうのですが、こちらの干瓢はわさびを入れてしまうと干瓢の煮付けの味わいが損なわれてしまいますので、入れない方が良いですね。旨い。
大将は謙遜なさりながらも、気さくに、無駄口をたたかずに、仕事に集中しております。
切っ付けの際、ネタを見つめる眼差しは、真摯で、ネタを惜しむ真心が込められています。
是非、訪問し見て下さい。おすすめです。また、おすすめの席は入ってすぐの大将を横に見る席です。 大将の仕事を見ているだけで酒のツマミになりますよ。 お試しあれ!
1 件のコメント:
野村商店スタッフAです。
本日は午後店に顔を出したところ、店主より、「さっきcheero1969さんがいらっしゃったよ」と聞き、嬉しかったのと同時に実際にお会いしていろいろお話したかったなと心から思いました(店主が「日本酒に非常にに造詣が深い人だったと言っていました)。
まずは、本日はご来店本当にありがとうございました。当店はご覧の通り小さな街の酒屋ですが、こだわりを持った実力本位の蔵元の酒を広めていきたいと微力ながら奮闘してます(たぶん周辺の同業の酒屋さんからはここら辺では聞いたこともない酒を置く変なことをやっているおかしな酒屋に映っているかもしれませんが…)。cheero1969さんのいろいろと率直なご意見いただけたらと思います。今後ともよろしくお願いします。
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